インナーマッスルの真実!ピッチャーのチューブ筋トレの必要性を徹底調査!

ピッチャーの話になると「肩のインナーマッスルを鍛えろ」「肩のインナーマッスルを鍛えたらケガ・故障の予防になる」と言われています。

ピッチャーがインナーマッスルを鍛えるのに、チューブを使って筋トレをしているのを一度は見たことがあると思います。

何の疑いもなくインナーマッスルを鍛えているピッチャーは多いのではないでしょうか?

筋肉やトレーニングの専門家の話を交えながら、インナーマッスルについてお伝えしたいと思います。

インナーマッスルとは?

チューブでのインナーマッスル専用の筋トレは必要なのか?

あの有名なメジャーリーガーが考えるインナーマッスルとは!?

インナーマッスルとは?

筋肉は体の中心から何層にも何層にも重なっています。

この中で、比較的浅い部分にあるのが、アウターマッスルと呼ばれています。そして比較的深い部分にある筋肉がインナーマッスルと呼ばれています。

そのため本によっては、アウターマッスルは表面に近いので「表層筋」、インナーマッスルは深い部分にあるので「深層筋」などと書かれています。

インナーマッスルは、どこか一つの筋肉を指している言葉ではなく、体の深い部分にある筋肉の総称だと思ってください。

そしてインナーマッスルは、主に姿勢を細かく調節したり、関節を正しい位置に保ったりするという働きをしているといわれています。

しかし今のところ、インナーマッスルとアウターマッスルを完全に区分けする基準のようなものはないようです。

だから人によってインナーマッスルの定義はバラバラです(^^;

なぜなら、筋肉はかなり複雑に絡み合った構造をしているので、体の「表面からの深さ」だけで区分けするのが難しいからです。

肩のインナーマッスルとは?

肩のインナーマッスルは「棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋」の4つの筋肉のことをいうことが多いようです。

ピッチャーならよく聞くローテーターカフ(回旋筋腱板)は、これらの筋肉からできています。

棘上筋は主に肩の外転(肩を軸に腕を横に上げる)を行います。

棘下筋・小円筋は主に肩の外旋(肩を軸に腕を外側にひねる)を行います。

肩甲下筋は主に肩の内旋(肩を軸に腕を内側にひねる)を行います。

これらの筋肉の働きでいろんな角度に大きく動く肩の関節が正常な位置に保たれ安定しています。

関節に近い分、これらの筋肉が傷(いた)むことが原因でピッチャーの肩のケガや故障になるといわれています。

ピッチャーの肩のインナーマッスルの筋トレとして、テレビやYouTubeなどで、肘を固定し上下左右にチューブをひっぱる映像を見たことがありますよね。

ピッチャーのインナーマッスルのチューブ筋トレは有名ですよね(^^)

太股(ふともも)につながるインナーマッスルもあります

太ももにつながるインナーマッスルとして、ピッチャーにとても大切な「深層外旋六筋(しんそうがいせんろっきん)」と呼ばれる筋肉群があります。

「深層外旋六筋」とは梨状筋・外閉鎖筋・内閉鎖筋・上双子筋・下双子筋・大体方形筋の6つの筋肉の総称です。

あまり聞いたことない筋肉ばかりですよね(笑)

これらの筋肉は四足筋(しそくきん)とも呼ばれ、四足歩行をしていたときに使われていて、二足歩行になり使われることが少なったといわれています。

二足歩行になって使われることが少なくなり、深層外旋六筋が固まっている人が多くなっています。これらが固まってくると近くに通っている神経を圧迫したりします。

「ローテーターカフ」は肩関節を支えてくれているため、大きく動く肩関節に安定した動作をさせてくれます。

股関節では、深層外旋六筋が肩関節のローテーターカフと同じ役割をしてくれるため、股関節のローテーターカフといってもいいくらいです。

ピッチャーの投球動作の際の下半身(股関節)の動きを安定させるために、非常に重要なインナーマッスルになります。

深層外旋六筋がどのような時に使われるかというと、立って足を肩幅より広く開いて深くしゃがみこんだ時です。

つまり「ピッチャーのための下半身筋トレ3選!」のところでもお伝えした「腰割りスクワット」や「2種類のランジ」などの筋トレで、効率よく鍛えられます。

「腰割り」とは、足を肩幅より大きく開いて立ち、上半身を地面と垂直にして、そのまま腰を落とした形です。力士がよくしている動きですよね。

イチローも打席に入る前や外野にいるときによくやってますよね!さりげなくイチローはやっていますが、力士が昔から伝統的にしてきた「腰割り」はすごく奥が深い動きなんです(^^)

こちらをご覧下さい→ピッチャーのための下半身筋トレメニュー3選!

肩のインナーマッスルのチューブ筋トレは必要なのか?

肩のインナーマッスルは靭帯や腱に似ている筋肉です。

これらの筋肉の特徴は

  • 固い
  • 伸び縮みしにくい
  • 力が弱い
  • 疲れやすく回復しにくい
  • 暖まりにくく冷えやすい
  • 血管が少ない

といわれています。

これらの筋肉は靭帯に似ていて、固くて伸び縮みしにくいため、力が弱くても関節を保持できるのです。

また血管が少ない筋肉なので、チューブなどでピッチャーがインナーマッスル専用といわれる筋トレをやり過ぎると、疲れやすいインナーマッスルはすぐに疲れてしまい、しかも回復しにくいのでケガや故障の危険性が高まってしまいます(>_<)

ピッチングでもかなり負担のかかる肩のインナーマッスル。そうでなくても疲れやすいインナーマッスルを、なるべく疲れないようにしたいものです(^^)

あえてやるなら、ウォーミングアップ目的で軽くするくらいで、鍛えようとしてやり過ぎないようにする方が良いといいます。

チューブの筋トレについてですが、チューブは引けば引くほど、どんどん負荷が強くなります。

チューブみたいにどんどん負荷が強くなっていく動きは日常生活であるでしょうか?

ピッチングの動きにあるでしょうか?

・・・ありませんよね。だから僕は「あまり必要はない」と思っています(^^)

しかしチューブ筋トレをして肩の痛みがなくなったピッチャーもいます。逆にひどくなったピッチャーもいます。

なぜでしょうか?

それは以下のことが考えられます。

肩の痛みがなくなったピッチャーはチューブ筋トレをしたからではなく、しっかり肩を休めたり、全身の筋トレをしたり、フォームを改善したりして肩の負担が軽くなるなど、そのほかの理由で良くなった可能性が考えられます。

ひどくなったピッチャーは、インナーマッスルのチューブ筋トレをやり過ぎた可能性があります。

肩のインナーマッスルは「血流を良くしてあげる」

肩のインナーマッスルは「鍛える」というよりも「血流を良くしてあげること」が大切です。

だから、チューブ筋トレは軽~い軽~い負荷で物足りないと思うくらいテキトーにして血流を良くしてあげることが、チューブ筋トレで効果を出すポイントかもしれませんね。

そもそもチューブなどを使ったインナーマッスルのローテーターカフの運動は、もともと「筋肉をいい状態にするためにピッチャーが投げる前後にウォーミングアップやクールダウンとしてやっていた」といいます。

インナーマッスルだけ鍛えるのは無理?

「ピッチャーはチューブなどでインナーマッスル専用の筋トレをしなければならない」と言われていた時期もありましたが、現在は

「チューブなどでインナーマッスル専用といわれる筋トレをしなくても、一般にいわれている筋トレをすると、アウターマッスルと一緒にインナーマッスルもトレーニングされる」

という考え方が主流になっています。

だからわざわざチューブなどでインナーマッスル専用といわれる筋トレをしなくても、腕立て伏せや懸垂などの筋トレをしてたらOK!ってことですね(^^)

運動生理学・スポーツバイオメカニクスが専門で近畿大学准教授で筋トレについてたくさんの著書を出している谷本道哉博士(テレビにも多数出演)はこう言います。

「ここ十数年ほどで、すっかり浸透したインナーマッスル(深部筋)。

インナーマッスルの多くは主に関節動作を安定させる働きを担っています。対するのが主に関節動作を起こすアウターマッスル(表層筋)です。

普通に考えれば、運動では関節動作で体を動かすアウターが主役。

そのアウターの働きを支えるインナーもまた重要だ、となるはずです。

それが、なぜか“アウターは使えない筋肉で、インナーこそが使える筋肉”などという話がまかり通ってしまっている。

またインナーは低負荷で鍛えるべしなどともいわれますが、これも根拠のない都市伝説。

高負荷をかけるとアウターばかりが鍛えられるなどということはまったくありません。

我々の研究データでも明確に示されていますよ」

引用元:日刊SPA!

アウターマッスルもインナーマッスルも両方重要!

負荷の強い筋トレはアウターマッスルだけじゃなく、インナーマッスルもちゃんと鍛えられる!

ということですね(^-^)

筋肉・スポーツ・トレーニングなど知り尽くした研究者の言葉です。これは間違いないですね(^^)

ということは、筋肉を大きくするための負荷で筋トレをすれば、アウターマッスルでもインナーマッスルでも鍛えられるということです。

だから、インナーマッスルとかアウターマッスルとか気にしないで、目的にあった筋トレをきちんとした負荷で、きちんとしたフォームできちんと筋トレすればいいんです。

そもそも、アウターマッスルとインナーマッスルが協力して力を発揮したり、身体を動かしたりしています。

アウターマッスルを鍛えるような一般的な筋トレをすれば勝手にインナーマッスルも鍛えられるので、インナーマッスル専用の筋トレをするということは、わざわざ遠回りするようなものですね。

実はメジャーリーガーのダルビッシュもツイッター同じようなことを述べています。

まとめ

ピッチャーにインナーマッスル専用のチューブ筋トレは必要ないという結論となりました。

ピッチャーは「インナーマッスルの筋トレをしよう」「インナーマッスルを鍛えないとケガをする」とか考えなくてもいいんです。

腕立て伏せ・懸垂・スクワットなど、目的にあった筋トレを正しい負荷で、正しいフォームでしていただきたいと思います。

そうすることでアウターマッスルもインナーマッスルも両方が協力して、両方ともちゃんと鍛えられるので、気にしなくてもいいのです(^^)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

皆様が今よりも良くなることを願っております。それではまた宜しくお願い致します。

こちらの記事をご覧下さい→ピッチャーのための上半身筋トレメニュー3選!