ピッチャーの上半身の筋トレは「肩の柔軟性がなくなる」「ケガにつながる」と言われていました。
しかしダルビッシュや大谷翔平の鍛え上げられた上半身を見てください!胸板がかなり分厚いですよね!
それは下半身だけではなく、上半身の筋トレもメニューに取り入れているからです。
高校~大学、プロ野球選手、そしてメジャーリーガーも当たり前のようにトレーニングメニューに筋トレを取り入れ、パフォーマンスを向上させています。
それではピッチャーにとって大切な上半身の筋トレメニュー3選をご紹介させていただきたいと思います!
なぜ投手の上半身のトレーニングメニューに筋トレも必要なのか?
なぜ上半身のトレーニングメニューに筋トレも必要なのか?
「ピッチャーのための下半身の筋トレメニュー3選!」のところでもお伝えしていますが、高校球児~メジャーリーガーまでトレーニングメニューに筋トレを取り入れることで結果を出しているピッチャーがめちゃくちゃいるからです。
先発・中継ぎとフル回転の日本ハム増井浩俊投手は、大学時代MAX143キロでした。
大学時代まで筋トレが大嫌いで全くしていなかったのですが、社会人になるとトレーニングメニューに筋トレがあり、嫌々筋トレをしていたといいます。
すると嫌々していた筋トレのおかげで社会人時代にはMAX150キロまで球速が上がってしまいました!
特に上半身の筋トレが球速アップの要因だったと言われていました。
増井浩俊投手はケガの予防にも筋トレは重要と言っています。プロ1年目に肩を痛め、その原因は筋力不足と気づき、その後は筋トレに力を入れるようになりました。
筋トレに力を入れるようになってから、ケガも激減し、プロ入り後も球速が上がり続けMAX155キロなっています。
下半身の筋トレも大切ですが、同じように上半身のトレーニングメニューにも筋トレは欠かせません。
ピッチャーは全身をバランスよく鍛えることが大事です。
下半身ばかり筋トレしても上半身の筋力が弱ければ、バランスが悪くなりケガをする可能性が高くなります。
投球動作では初めに地面を強く蹴って、その力を股関節→体幹→腕→指先へ伝えていくため、下半身を鍛えたら、同じように上半身もしっかり鍛えないとうまく力が伝わりません。
ダルビッシュも「アメリカで通用しているのは筋トレをしたから」と言っており、プロ入り当初に比べ上半身の筋肉も増加し、胸・背中・肩・腕の筋肉は凄いことになっていますよね!
上半身の筋トレメニューで鍛えるべき重要な筋肉は肩・背中・胸の筋肉です。
そして特に大切なのは肩甲骨周りの筋肉を鍛える筋トレメニューです。肩甲骨周りの筋肉はピッチャーにとって特に重要です!
筋トレで球速アップ
2016年オフにダルビッシュがインスタグラムで筋トレする画像や動画をたくさん投稿しています。
ダルビッシュはプロ入り当初はMAX150キロでしたが筋トレメニューを取り入れてから、2016年現在はMAX159キロまで球速を上げています。
日本最速のピッチャー大谷翔平もダルビッシュに弟子入りし、筋トレメニューを取り入れ肉体改造しMAX160キロから毎年のように自身の日本記録を更新しています。
そして2016年にはMAX165キロまで球速を上げています!
まだ20代前半なので、これからも記録を更新していくことでしょう。そして将来は世界最速のピッチャーになってもらいたいものですね。
そのほか筋トレをメニューに取り入れてから、球速アップしているピッチャーがまだまだいます!
前回の「ピッチャーのための下半身筋トレメニュー3選!」のところでもお伝えしていますが、筋肉は車で言えばエンジンです。
エンジンが大きいほどパワーが大きくなり、筋肉が大きくなるとその分パワー・スピードがアップします。
だから筋肉が大きくなると球速がアップするのは当たり前のことなのです。下半身だけではなく上半身にも同じことが言えます。
そして速筋を鍛えるためにできるだけ「スピードを速く」して「1セット45秒以内」に終わらせて下さい。
投手で重要な肩の筋トレメニュー
それではピッチャーの上半身筋トレメニュー3選をご紹介したいと思います。
ピッチャーのための上半身筋トレメニュー1・・・懸垂
懸垂では主に肩甲骨周りの筋肉(広背筋・僧帽筋・大円筋・三角筋・菱形筋など)を鍛えるメニューです。
日本ハム増井浩俊投手はふだん肩周りを重点的に鍛えているんですが、懸垂が一番いいと言っています。
その理由は肩甲骨が良く動き、肩甲骨の可動域を狭めずに筋力をつけることができるからです。それに自分の体重を使ってするので、ウェートを使うよりも無理なく筋力がつけられるからとも言っています。
224勝ピッチャー工藤公康さん(2017年現ソフトバンク監督)も上半身の筋トレメニューに懸垂は必須だと言われています。
不安定症だったピッチャーに懸垂をさせると、ブルペンでビュンビュン投げるようになったとインタビューで述べられています。
工藤公康さんは現役時代には常に最新トレーニングを学び、50才で筑波大学大学院の総合人間科学研究科に入学されるなど勉強家で有名ですよね。
ピッチャーのための上半身筋トレメニュー2・・・ショルダープレス
ショルダープレスはピッチャーに必要な肩の筋肉の三角筋を鍛えるメニューになります。
座ってすることもできますが、立ってショルダープレスを行っていただきたいと思います。
なぜなら野球は立ってするスポーツなので、単純にそのほうが野球に役立つ筋肉が鍛えられるからです。
背中をしっかり伸ばして行うことが大切で、体幹も鍛えることができ姿勢も良くなり、いろんなスポーツのパフォーマンス向上も期待できます。
投手には胸の筋肉は邪魔になる?
「胸の筋肉はピッチャーにとって邪魔になるだけ」と言われることは少なくありません。
これは正しくもあり間違いでもあります。
もし胸の筋肉がまったくなかったら、全身のバランスが悪くなりしっかりとボールは投げられません。
しかしなぜ「胸の筋肉はピッチャーにとって邪魔になる」と言われるのでしょうか?
それは胸の筋肉が大きすぎるとピッチングの際に、腕の動きの邪魔になるからです。
つまりテイクバックが十分にとれなかったり、フォロースルーのときに腕と胸の筋肉がぶつかってしまったりすることが考えられます。
しかしピッチング動作で胸郭(肋骨・胸椎・胸骨で構成される体幹部分)が開いたり、閉じたりする時に胸の筋肉も必要なのです。
それと邪魔になるくらい胸の筋肉をつけることは簡単にはできません。
ボディビルダークラスになると邪魔になりますが、あそこまで筋肉を大きくできるのは一握りの人だけです(笑)。
つまりピッチャーには必要以上の胸の筋肉はいらないのですが、ある程度はないとダメってことですね。
そこでピッチャーのための上半身筋トレメニュー3・・・腕立て伏せ
オススメするのは普通の腕立て伏せではなく、プッシュアップバーを使った腕立て伏せです。
肩甲骨周りの筋肉までしっかり使って、深く沈むことで柔軟性のある筋肉が作られます。
腕の幅を変えることで胸の筋肉をまんべんなく鍛えられ、体幹をまっすぐに保たないといけないので体幹の強化メニューにもなり一石二鳥の筋トレメニューになります。
肩の筋トレで柔軟性がなくなる?
ボディビルダークラスになるとその可能性はありますが、先ほどお伝えしたとおりボディビルダーみたいにはそう簡単にはなれません。
しかもしっかりと肩のストレッチしていれば柔軟性がなくなることはありません。
ストレッチ以外で大切なのは、なるべく可動域いっぱいに筋トレすることです。大きく曲げ伸ばしするということですね!
ダルビッシュもあれだけ鍛えていますが、正しい筋トレをして、棒を使ったストレッチなどを行ったりすることでしっかりと柔軟性を維持しています。
まとめ
ピッチャーのための上半身筋トレメニュー3選をご紹介させていただきました。
3つとも昔からある基本的な上半身の筋トレでしたね(笑)
メジャーでは科学的トレーニングを重視していますが、そのメジャーでも上半身のトレーニングは懸垂や腕立て伏せをアレンジしたものなどシンプルなものが多いといいます。
やはり何事も基本が一番なんですね!
今回は上半身の筋トレで腕のメニューはご紹介していません。それには理由があります。
それは懸垂・腕立て伏せ・ショルダープレスで腕の強化もできるため、あえてお伝えしませんでした。
みなさん下半身だけではなく上半身もしっかり鍛えてくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
皆様が今よりも良くなることを願っております。それではまた宜しくお願い致します。
筋トレする上で最も重要なこともお伝えしていますのでこちらもご覧下さい(^-^)→ピッチャーのための下半身筋トレメニュー3選!